コラム&トピック

犯罪被害者のために――次世代へ繋ぐ責任を考える

でぐち(会員・東京都)



◇未来に向けて踏み出す
 社会の環境は想像できなかったほどに変化し、急激なインターネット・SNSの普及拡大は今や全世代に及び、最初に相談・確認する場所が電話でも対面でもなく、検索サイトになってきました。そして不特定多数の人々の中に紛れて、被害者はその怒りと不安、苦痛を人知れず、ただ静かに「つぶやいて」いるのかもしれません。

 確かにインターネットは、あなたの疑問にたいして様々な情報を、すばやく与えてくれます。SNSはあなたの孤独を癒やしてくれるかもしれません。しかしあなたの求める本当の答えを見つけるために、あなたの言葉にもならない心の叫びをぶつけるために、あなたの悲しみに同調し、未来へのあなたの行動を応援してくれる仲間を見つけてください。私はポエナの仲間に支えられ、人生を取り戻そうと今も努力を続けています。その過程は長く時間を必要とするものですが、同じ思いの人々の寄り添いに慰められ、勇気づけられることを最も必要としているからです。

 短期間での<成果>にこだわると、活動の停滞は死活問題となります。経済的・政治的な支援者があればなおのこと「目に見える行動」を参加者に要求せざるを得ません。しかしそれこそ若い人々、現役世代の当事者にはとても高いハードルとなっているのではないでしょうか。被害者が抱える問題はそれぞれ微妙に異なり、また周囲への不信感からなかなか真意を表に出そうとしない傾向もあります。

 どうしたら被害者の思いを伝えることができるのか、現実に重大犯罪が起き続けているからこそ、その被害の実態を伝え、被害の回復のために何が必要なのか、考える場所を残していくべきだと思います。その議論の集約が社会への問題提起、国への提言に発展していくことを願っております。

 今回、会員としての個人的な意見をHPに掲載させていただくことになりました。これまでも当会の集会では、外部からの参加者を含めて活発な議論を続けてまいりましたが、その議論を多くの皆様と共有していきたいと望んでいます。今後も会員(被害者等)、協力会員(サポーター)の個々の意見(VOICE)を定期的に公開し、また一人で苦しんでいる被害者からの思いも伝えていくことが、次世代につながる活動の一歩だと信じています。

2018年(平成30年)11月1日



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