コラム&トピック

事件を振り返って思うこと

古館恵美子(埼玉医科大学抗がん剤過剰投与事件被害者遺族)



 事件後、病院は、怖くて二度と行きたくないところになり、人間不信にも陥りました。弁護士の勧めで精神科を受診することになったのですが、その時の医師は、『私はこういう事例は、わかりません。薬は怖いでしょうから出しません』と言いました。正直に言ってくれたことで、気持ちが楽になり救われる思いでした。やっとまともな医師に会えたことで、精神状態が正常な方へ向かうことができたのではないかと思います。嘘の説明ばかりする医師が現実に存在したこと、そして現在も医師を続けていることに恐ろしさを感じます。

 月日が経っても被害者は、完全に立ち直ることはないと思います。受けた心の衝撃が、あまりにも大きいからです。落ち込んだり、普通でいられる時もあったり、それを繰り返して時だけが過ぎて行き、心の中は時間が止まっているのです。

 被害に遭われた方で、解決していないことや疑問に思っていることなどがありましたら一歩踏み出して話してみませんか。
 ポエナが、少しでもこれからの生きる力になれればいいと思っています。

埼玉医科大学抗がん剤過剰投与事件被害者遺族
古館恵美子




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