コラム&トピック

話を聞くだけで良いのです

くらこ(漫画家・今田たまアシスタント)



 ある日、カウンセラーさんに「話せる相手がいるっていいことだって言われたよ。ありがとうね」と彼女が言いました。
 話す相手がいるだけで楽になれるし、心の回復が早くなるんだそうです。
 こんなに何も言えなくて自分は無力だと結構打ちひしがれているのに?とイマイチ納得できませんが(今でもできていませんが)心理学や心理療法などを学んだプロが言うのですから、きっと間違いないのでしょう。
 【気の利いたことが言えない】と私は思っていましたが、裏を返せば【黙って好きなだけ話させてくれた、話を否定せずに聞いてくれた】ということになるらしいのです。

 そうかぁ。それでもいいのかぁ。……いいらしいですよ。
 当事者じゃない場合、どう対応すればいいのかわからないと思いますが、そばにいる、もしくは少し離れたところで気をかけて心を寄り添わせる、で良いらしいのです。
 私たちは、落ち込みが少しでも晴れた頃に当事者から連絡を貰えればと待ってしまいがちですが、私たちが思う以上に当事者は動けないしその力を発するのは気持ち的にも体力的にも相当難しいのだそうです(今田さんにくっついてPoenaの定例会に参加して知りました)。
 どうしても声がかけづらくて距離が出来てしまった場合でも、たとえば暑中見舞いや年賀状のようなものを出し続けたり、誕生日にひとことメールを送ったりして関係の糸を断ち切らないことで、いつかまた話ができる関係に戻れるかもしれません。

 相手が心配、気になる、元気になって欲しい、また会いたい。
 ただ、そういう気持ちを大事にしていけばいいのだと思います。

くらこ(漫画家・今田たまアシスタント)




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