ニュース・活動報告

 動燃把握時期も虚偽発表か もんじゅ事故ビデオ隠し

 1995年12月に起きた高速増殖炉「もんじゅ」のナトリウム漏出事故を巡り、動力炉・核燃料開発事業団(動燃、現・日本原子力研究開発機構)の内部調査を担当し、自殺した総務部次長・西村成生さん(当時49歳)の遺族3人が同機構に損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が2006年5月15日、東京地裁(山崎勉裁判長)であり元理事と元広報室長が出廷した。これは2月27日の当時の理事長・大石博氏に続くものである。

 旧動燃幹部が本社にビデオがあることを把握した時期について、元理事長は1996年1月12日の記者会見で記者の質問に回答を避けていた。また元広報室長は前年の12月25日、ビデオ隠し内部調査チームの聴取に立会い、ビデオ隠しした人物(E)の聴取を把握していた。

旧動燃は当時、事故後の現場立ち入り時刻の虚偽報告やビデオ隠しなどが相次いで発覚、隠蔽体質を批判されていた。西村さんの妻、トシ子さんは閉廷後のの会見で、「夫が理事長らの指示に反して、虚偽の説明をするわけがない。夫は自殺したのではないと信じている」と述べた。

2006年5月29日更新

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