ニュース・活動報告

今年も犯人の情報を求めてビラを配布――JR池袋駅立教大生殺人事件

 JR池袋駅で立教大4年の小林悟さん=当時21才が見知らぬ男に殴られて死亡した事件から丸12年目の4月11日(金)、父親の邦三郎さんら遺族、池袋署員、犯罪被害者家族の会ポエナ会員は、池袋駅、日暮里駅の二駅同時で情報提供を呼びかけるビラを配布しました。
 これまでも池袋警察署、ポエナへ多くの情報を頂きましたが、残念ながらまだ犯人逮捕に至っておりません。遺族らは再び新たな情報提供を求めて、今年も事件が起きた時間帯に近い夜10時半からビラを配布し通行人に呼びかけ、池袋署が用意した犯人の似顔絵入りのビラ(各駅2000枚、合計4000枚)はわずかな時間で配布を終えました。

 事件は平成8年4月11日午後11時半ごろ、池袋駅の山手線ホーム(7・8番線)で発生し、悟さんは背広姿の24〜38歳くらいのがっしりした体格の男(当ホームページ情報提供のお願いにて詳細掲載)に殴られて転倒し、頭を強く打ってその5日後に亡くなりました。
 その後小林さんは自らビラを作成し、犯人を捜していましたが、ある時、人相画に酷似した男を見掛けて追跡し、日暮里駅で見失った悔しい経験があります。そのため今回は池袋署、JRのご協力を得て、リニューアルされた日暮里駅内のコンコースでビラの配布が実現し、多くの皆様に12年前の事件の記憶を求めてお願いすることができました。 




 警視庁は当初、傷害致死容疑で捜査していましたが、たった一人駅頭で署名活動を続けた邦三郎さんの努力により、その公訴時効(7年)直前の平成15年3月、容疑を殺人(時効15年)に切り替えることができ、今も犯人の情報を求めて活動しています。2004年に時効が25年に改正されたとはいえ、それ以前の事件である悟さん殺害の時効は15年のままであり、わずかな時間しか残されていません。

 最近、若者が見ず知らずの市民を、身勝手な理由で無残に殺害するという事件が続いています。被害者のご家族の悲しさと怒りを想うと、家庭・社会が同様な犯罪を未然に防ぐ努力をするとともに、事件捜査に対する警察の責任ある姿勢を強く求めてまいりたいと思います。

2008年4月20日掲載


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