ニュース・活動報告

公訴時効の廃止、延長に残る課題を考える <その1>
 ―業務上過失致死の時効延長と医療過誤事件の課題



 平成22年4月27日に成立、異例の即日施行となった改正刑事訴訟法により、業務上過失致死罪の公訴時効が、5年から10年に延長されました。今まで5年の時効により刑事責任を問えなかった事案が、今後立件できる可能性が出てきたことは多くの被害者にとって大きな前進です。その一方で対象となりうる医療過誤事件においては、証拠となるカルテの保存期間が医師法では現在5年のため、カルテが廃棄されてしまえば捜査が非常に困難になり、刑事責任の所在を問うことができなくなってしまう恐れがあります。

 殺人事件の公訴時効撤廃に政府もマスコミも関心が偏り、全体の審議期間が短い中で、他の時効延長に対する審議は十分とは言えず、参議院法務委員会において医師でもある自民党古川俊治議員から指摘されるまで、それを問題として取り上げられなかったことは当会としても大いに反省するところです。

 医療事故被害者からのヒアリングの有無は知りえませんが、当会の医療過誤事件の被害者遺族である古館恵美子が自身の体験に基づき、この問題について意見を寄せています。

業務上過失致死罪の時効延長について「埼玉医科大学抗がん剤過剰投与事件」遺族

2010年6月4日掲載


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