ニュース・活動報告

北九州連続監禁殺人事件 犯罪被害者等給付金不支給取り消し訴訟
 ―最高裁上告棄却  ついに被害女性に給付金支給へ



 北九州市の監禁・連続殺人事件で、父親を殺害され自らも監禁された女性(27)が、申請期限を過ぎたとして犯罪被害者給付金を不支給とした福岡県公安委員会の裁定取り消しを求めた訴訟の上告審で、最高裁第2小法廷(竹内行夫裁判長)は2日付で県側の上告を棄却し、不支給を取り消した一、二審判決が確定しました。

 刑事事件の一、二審判決によると、1996年2月父親が殺害された後も、女性は2002年3月に逃げ出すまでの7年余り、松永太被告(50)=一、二審死刑、上告=と緒方純子被告(49)=一審死刑、二審無期懲役、検察側上告=に監禁され、通電などの虐待を受けていたのです。
 その後、2005年9月の福岡地裁で父親殺害が認定されたことを受け、06年2月に県公安委員会に給付金を申請しました。しかし女性が監禁状態から抜け出せたのは父親の殺害から6年後のことであり、しかも殺害認定まで3年余の時間を必要とした事件にもかかわらず、犯罪被害者等給付金支給法が「被害発生から7年、または被害発生を知ってから2年を過ぎると申請できない」と定めているため、県公安委は不支給と裁定し、申請期限の時効を主張していました。
 2008年2月、女性は申請期限の経過を理由に犯罪被害者等給付金の支給を受けられなかったのは不当として、福岡県に不支給裁定の取り消しを求めて提訴していましたが、2010年7月8日、福岡地裁高野裕裁判長は、事件の一審判決文が作成されるまで女性が申請できなかったのはやむを得ないと判断。二審福岡高裁も一審を支持しました。

 犯罪被害者家族の会ポエナは、2008年の国家公安委員会による不服申し立ての棄却に対し、この事は給付金支給目的を全く理解されておらず、法の平等を踏み躙る行為であり、特に助けを必要とする者への援助が無ければ、給付金を支給する意義が存在しないことになると主張。当該被害者への速やかな支給と、合わせて「発生から7年」という給付金申請期限を早急に見直し、「発覚」を起点とする改正を検討していただくよう、2009年8月、警察庁長官に要望書を提出しています。(当HP犯罪被害者等給付金の不支給に関して
 今回の最高裁決定は、2010年4月に殺人事件の公訴時効が廃止され、社会の理解が深まり良識ある対応が求められた結果と感じておりますが、給付金支給に当たって今後も社会の監視の下、適正に見直し、実行されていくよう求めて参ります。

2011年9月22日掲載


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