湿度が高いと空気は軽い(08-02-10)

湿度と空気密度の関係、誤解している人が多くて「空気が湿っていて重い」などという人が多いのですが、事実は逆です。湿度が高いほど空気密度は小くなります。つまり空気は軽くなります。

気圧、温度が一定の場合の同一体積の気体内の分子の数は一定ですから、空気の場合は湿度が高いほど空気中の水の分子の比率が増えその分他の成分(窒素分子、酸素分子、アルゴンと微量の二酸化炭素)が減少します。水の分子の質量(18g/mol)は空気の主成分の窒素分子や酸素分子の質量(夫々28g/mol、32g/mol)より小さいので湿度が高いほど空気の密度は小さくなります。
空気中の水の分子(水蒸気)の割合は湿度(正確には相対湿度)でわかります。
極端な例では、気温35度でつまり湿度100%の場合、水の飽和蒸気圧は0.056気圧ですから、質量28.62g/molの乾燥空気の5.6%(質量比)が18g/molの水蒸気で置き換えられることになります。
28.62*(1-0.056)+18*0.056=28.025 28.025/28.62=0.979
から、気温34度で湿度100%の空気の密度は乾燥空気に比べて約2パーセント小さくなることが分かります。
相対湿度が50%になれば影響は半減、気温が20度になれば飽和蒸気圧は0.023気圧ですから影響は軽微でしょう。

空気密度の飛行への影響は整理して追加します。

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