01658/02124 松本允介 p:「フラッター」について
( 8) 95/12/09 16:13 01655へのコメント コメント数:1

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いのはらさん 皆さん こんにちは
東京地方は今日は一日中風が強くて、自宅で自転車のパンク修理などやりました。

>>短く使うので、あまり弱さは感じませんが・・・。この間もTAN2 36cmを
>>2ループのもので飛ばしましたが、フラッターになるときの「ブルッ」という音が

久保さんのコメントもありましたが、行きが18cm、帰りも18cmで、
18cm2条または36cmで1ループ言うのが正確ではないでしょうか。

フラッターとは
「空気力、慣性力および弾性力が影響した捩じれと曲げの連成振動現象」(東:模型
航空機と凧の科学)で、振動が継続または発散する(大きくなる)のを言うようです。
ですから
>>「ブルッ」と言う音は翼が強力なゴムによる高速な打ち出しで振動する時
はフラッターではなく単なる振動と言ったほうが良いと思います。

ひのはらさんもTAN2 72cmを4条にして今と同じだけのばして打ち出すと
確実に次の現象が起こると思います(試して見てください)。
(#1481「a:p:紙飛行機の高速時の「フラッター」について」から引用)
>>現象としてはカタパルトから離れて直ぐに頭を下げてほぼ水平飛行に移行し
>>また直ぐに上昇にうつります。丁度進路がグニャッとつぶれる感じです。
>>いわば腰砕けの上昇です。 頂点に達しても返りが悪く、滑空も不調になります。
これが紙飛行機仲間ではフラッターと俗称されています。しかしこの現象には振動の
継続はないのでこれもフラッターではないと思います。

さてこの腰砕けの原因ですが、WEST君の#01070「Re:積分記号形上昇とスタブティ
ルトの仕組」の引用です。
>>まず、滑空時など揚力係数の大きい状態のとき、揚力の作用点?は大体35%位
>>の所にある。揚力が小さい時、揚力係数が0に近いか、又はマイナスの時、
>>この揚力の作用点?は、大きく後退して翼型によりけりなんですが70%とかまで
>>後退する事がある。これは翼をねじり下げる力になります。(注1、2参照)
>>
>> 高速飛行→揚力係数小→揚力作用点?の後退→翼ねじり下げ→取付角差減少
>>したがって、速度が低下するまで頭上げしないという、メカニズムです。
>>
>> 注1.揚力小の時、揚力作用点が後退するというのは、通常のキャンバーを
>> 持つ翼型に生じる現象です。平板、対象翼は位置変化がごく小さく、
>> S字キャンバーの翼は、位置変化が小さいか、逆に前進するそうです。

少し引用が長くなりましたが、
1.打ち出し直後の高速時には主翼の風圧中心(揚力作用点)が後退する。
2.この時迎角が小さくて揚力係数は小さいが揚力は速度の2乗にも比例するため
  主翼を強く捩じり下げる(後端が上がる)力が働く。主翼の後端の近い部分に
持ち上げる力が働くので主翼が捩じれるわけです。
3.この捩じり下げの結果についての解釈がWEST君と私でずれています。
3.1 WEST君はこの(わずがな捩じり下げで直線上昇が可能になると理解して
います。
3.2 私はやや大きい捩じり下げにより飛行機の進路が90°近く曲がって腰砕けの
  飛行になると理解しています。私の解釈だと以下の通りです。
>> - 主翼の捩じり下げが起これば頭下げになる。(水平飛行に移行)
>> - 速度がやや低下して捩れがほとんどもどり過剰揚力により頭上げ。
>> - その後の調整の乱れは翼のゆがみの残りによる。

わたしの解釈だと捩じれに強い主翼が強く引っ張る->高く上げる のポイントに
なります。

高速飛行時になぜ揚力係数が小さくなるのかなどはまだよく分かりませんが、一応の
解釈は1063-1070-1084(-1481)-1162-1185-1194-1228-1233-1253-1279-1486のコメント
チェーンを参照して下さい。不明の点について引き続き質問を期待しています。
(このチェーンはログブラウザーNIFPで検出しました。)

松本允介

追記