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02222/03119 松本允介 p:r:紙飛行機用灰色ゴムの性能測定
( 8) 96/02/11 20:49 02109へのコメント コメント数:1

a:A-dynamics c:C-Line e:Engine g:General p:Paper r:Rubber s:Scale t:Towline

皆さん 今晩は

スカイカブIIのキットに入っている1.25mmx1.25mm灰色のゴムの性能を測定しました。

長さ 張力(出力) 部分積分値
      (cm) (10g) (10gcm)
10 0
20 6 30.0  
30 8 70.0
40 9 85.0
50 11 100.0
60 12 115.0 室温 14.5℃  
70 14 130.0 元の重さ 1.56g
75 16 75.0 元の長さ 101.7cm    
80 19 87.5 テストピースの長さ 24.6cm
85 29 120.0
90 59 220.0
95 156 537.5
98 280 654.0

実測値合計 2224.0
補正エネルギー(m) 590.6
補正エネルギー(ft) 1937.6

補正energy(m)は実測値合計/(1.56x24.6/101.7)/10であり単位はグラム重・メートル/グラムまたは単にメートルです。補正energy(ft) はこれをフィートに換算(x100/12/2.54)したものです。

今回は室温14.5℃で1938ft、いのはらさんのTAN IIは室温14℃で3830ft、太平洋さんのは室温 14℃で3842ftですから灰色ゴムの性能は性能はTAN IIの約1/2と結論できます。この数値も下記の通り、十分にブレークインを行ってやっと達成される数字です。

グラフを書いてみると分かりますが、張力は98cmから82cmあたりまで急激に減少し、それから10cm(正確には24.6/2=12.3cm)まではほとんどフラットになっています。この張力(トルク)カーブが急減少から緩減少に転ずる点を英語ではknee(ひざ)と言っています。ゴム動力機ではこのkneeの張力(トルク)が大きいのがくせの無い良いゴムです。kneeが高いとトルクがスムーズに変化して安定した上昇が可能です。

灰色ゴムはこのkneeが極端に低くて,ゴム動力機用として使えば80cm以下は役立たず、それ以上はトルクの爆発で扱いにくいダメゴムです。一方TAN IIは従来のTAN等に比べてkneeが高くて大変使い易いゴムです。

最後に測定を重ねるに従ってブレークインが進み性能が向上する様子を示します。

最大長 最大張力 放出エネルギー
(cm) (kg) (ft)
1回目 67.5 1.5 1157 ここで5分間5kgでブレークイン
2回目 79 1.9 1320
84.3 1.9 1435
86 1.9 1442
89 2 1468
90.5 2 1498
92 2.4 1713
93 2.8 1956
9回目 98 2.8 1938