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00950/01262 松本允介 ドープばりと紙の繊維の方向
( 8) 95/09/30 23:20 00918へのコメント コメント数:1


masaさん 一三式艦戦さん 皆さん こんばんわ

ピーナッツは見映えも非常に重要なようですが、文献(R. H. Warreng: Basic Aero-
modelling) によれば紙ばりが一番きれいに仕上がるのはドープばりだそうです。
以下主として前に御紹介した「こうすれば飛ぶ 模型飛行機」からの引用です。  

まずドープとドープシンナーですが、米国パクトラ製が模型屋で手に入ります。

ピーナッツの骨組みは弱いので紙は霧を吹いて収縮させておきます。
しわばりはピーナッツには馴染みません。

ドープばり方法1:
1.バルサにドープを塗る。(半乾き程度か)
2.そこに紙を重ね紙の上からシンナーを塗る。
3.紙を透過したシンナーがドープを溶かして紙を接着する。
4.後で紙全体に薄くドープ塗り

ドープばり方法2:
1.バルサにドープを塗って乾かす。そのあと軽くサンディングし、
  小部分に分けてドープを塗る。
2.紙をその上にのせて、大きなしわを残さない程度に紙をのばす。
3.後で紙全体に薄くドープ塗り

ドープはシンナーで1/2 に薄めて使います。
ドープを塗るのは外枠に限定します。リブやスパーには塗りません。ただし
キャンバー翼の裏側はドープを塗らなければ意味がありません。
紙を剥がす時もシンナーが使えます。
いづれにしてもドープばりは一度経験すると様子がわかります。


紙は繊維の方向より繊維に直交する方向によく縮みます。
紙の強さは繊維の方向に強く繊維に直交する方向は弱いです。
この2点を考慮に入れて翼にはる紙の繊維の方向をきめます。

翼は繊維をスパン方向(翼端から翼中央へ)に張れば曲げ強度が増します。
逆にコード方向(翼前縁から後縁へ)に張ればねじり強度が増すでしょう。
胴体についても同様のことが言えます。

ピーナッツでは紙は繊維が翼の前縁から後縁に走るように貼るのが良いと思います。
こうすれば紙はスパン方向に引っ張られるため、リブとリブの間が凹むことが
無くなります。この方が翼のゆがみも出にくい様です。

P.S.
「こうすれば飛ぶ 模型飛行機」はピーナッツ屋さんにはピッタリの教科書です。
なにしろ原題はMaking Scale Model Airplanes Fly (スケール模型を飛ぶ様にする
こと)ですから。
四国の方が1冊買っただけで、まだ20冊ほど残っているそうです。
買い方は #678 を参照してください。(>で#678 とタイプすれば出てきます。)
大宮タンボに行く人はそちらで受け取るのが良いでしょう。

松本允介