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02157/03119 QWE01503 松本允介 r:ダンパー応用のデサマライザー
( 8) 96/02/04 22:32 02132へのコメント

a/A-dynamics c/C-Line e/Engine g/General h/HLG p/Paper r/Rubber s/Scale t/Tow

坂本さん 皆さん 今晩は
>> 前回のグリーンパークの記録会でデサマ用のタイマーが供給されましたが、

このタイマーは実はWEST君が#693「海外通販 最後の布教(住所リスト付き)」で紹介したWHEELS & WINGSの物と基本的には同じです。違いは値段(\70と$21)と重さ(1.1gと0.7g)、それに加工が必要な点です。

先ずこのタイマーの仕掛けを説明しましょう。使っているのはNIFCO製のダンパーです。最近のラジカセのカセットのふたや車の助手席側のコンソールボックスはふたを開ける時ゆっくり開きます。この仕掛けに使われているのがダンパー(メカ的な抵抗体)です。

構造は直径1cm厚さ3mmの歯車と直径1.5cm厚さ4mmの抵抗容器が直径4mmの軸で直結されています。抵抗容器中には高粘性のシリコーンが充填され、その中を羽が回転する構造になっている様です。プラスチック製で重量は約1gです。200gcm程度のトルクでスムーズに回転します。

次にタイマーにするための加工ですが、この歯車に(ラジアル方向に)ピンをさします。また歯車の駆動のためにゴム線の両側に糸を結び付けたものを準備します。糸の片側の端はピンに掛けられるように環を作っておきます。歯車にはこの糸を巻き付けますが、糸が歯車から脱落して歯車と抵抗体の間隙にはさまれない様に歯車に溝を付けます。

次はタイマーのセッティングです。加工済のダンパーを主翼の下あたりに装着します。これにはダンパーの抵抗体に付いている取り付け穴が利用できます。糸の片側は適当なガイドを通して水平尾翼の後端に接続します。糸の他方の端の環を歯車のピンに掛けます。この時ゴムがある程度伸びて糸に張力がかかる様、糸とゴムの長さ・ゴムの太さを調整しておく必要があります。この張力は水平尾翼を保持し、かつ歯車を比較的ゆっくり回転させる様に丁度良い値に設定する必要があります。

環をピンに掛けてから指でピンを持ち、歯車を回して糸をピンに巻き付けます。巻くに従ってゴムが伸びるので張力が増加します。適当に巻いて後、指を離すとゴムの張力により糸が引かれて、これがピンを支点にして歯車を回す事になります。歯車は最初は速く、その後は徐々に速度を落として回転し、最後にはピンから糸の環が外れて張力0の状態になり、この時点でデサマライザーが作動します。(大体の構造と仕掛けが理解して頂けたでしょうか。)

説明が長くなってしまいましたが、最後に坂本さんへのコメントです。
>>んはもう試されたでしょうか。私も、溝を掘ってピンを差し込んで試験的に使ってみましたが、どうも動作が安定しません +/- 10秒前後の誤差が出てしまいまいした。もしかしたら、ピンを差し込む時に力を入れすぎたせいか、下側の穴から接着剤が入ったためかなと思っているのですが、

私も急遽試験してみました。
1.2mmx1.2mmにきったTAN II、25cmを32cm伸ばしてダンパーを牽引して試験しました。歯車を1回巻いてから放し、糸の輪が歯車に付けたピンから外れるまでの時間です。ゴムはブレークインを行わず、ここに示す試験の前に10数回試したデータは除外しています。以下連続して行った16回の試験の結果を試験の実施順に示します。
  55 58 54 59 63 51 68 58 64 61 58 ?? 59 59 62 59 (単位 秒)
データを見ると最初のうちは一回おきに長短ばらついており、最後の数回は相当安定しています。最長と最短の差が10秒ですから坂本さんの場合より安定しています。もう少し強い張力で引いた場合や試験の間に数分の間隔をおいた場合も試験する必要が有りそうです。

松本允介