滑空するスチレン翼ヘリコプター (06-10-19)

スチレンペーパー翼でもヘリコプターを滑空させるのは比較的容易なことがわかりました。
ポイントは
1.翼(安定板)に軽く上反角をつける。これが無いと横滑りから錐もみ降下になる。
2.安定に上昇できる範囲内で重心位置を極力後退させる。
3.翼幅は安定上昇のためにプロペラ直径程度におさめ、翼のコードを大きくして翼面加重を低減し滑空性能の向上を図る。

この考えに沿って作った写真のヘリコプター(プロペラ15cm、ゴム2グラム)は滞空1分以上の実力があります。

滑空するスチレン翼ヘリコプター諸元
胴体長 30cm
プロペラ 直径15cmツバメ製 但し75%位置のP/Dを0.93に低減(下写真)
翼(安定板) 0.5mmスチレンペーパー、スパン14cmxコード12cm、曲げ癖による軽い上反角
ゴム FAI Tan 1/8"ループ 2グラム
全備重量 6.7グラム 翼面加重 3.4g/dm^2
重心位置 翼前縁から3.1cm (26%)

滑空するヘリコプターの飛行モードは
1.推力が機体全備重量より大きい時期の垂直上昇
2.推力が機体全備重量より小さくなって首振り降下(実は独楽の首振りと同じ歳差運動)
3.推力0時の滑空
の3段階を推移しますが、1を長くして高度を獲得し、2の非効率な降下時間を短くし、効率的な飛行のモード3滑空の時間を延ばすのが重要です。それには極力大きい推力を保つ様動力ゴムとプロペラの組合せが非常に重要です。今回使用したツバメプロペラは当初のP/Dは75%位置で右1.1、左1.0とゆがみがあり、かつ過大だった模様です。これを左右ともに手でひねってP/D=0.93に変更しました。この左右バランスの改善とピッチ低減が性能向上に寄与した様です。

写真の白化した部分がプロペラの曲げ跡です。