ゴム動力模型飛行機ホームページへ CFFC画像掲示板

重心位置前進の後ろ盾 投稿者:松本@GPF 投稿日:12月20日(火)21時12分41秒

小池さんに奥義などといわれるほどのものではありません。それに強力な後ろ盾が二人(三人)いました。
先ずはMartin SimonsさんのModel Aircraft Aerodynamics。この本は大分前に買ったものですが今年の夏、暇に任せて精読しました。そこでショックを受けた記述は意訳ですが、「フリーフライトの世界では未だに尾翼に揚力を持たせているが、尾翼に余分の形状抵抗と誘導抵抗を発生する。尾翼の揚力はこれに見合はない。揚力尾翼を支持するあらゆる議論が数学的に誤っていることが証明されている。」Simonsさんの対案は「定常滑空時に主翼の揚力と固有回転モーメントがバランスする(=風圧中心)の33%翼弦付近に重心を置く。さすれば水平尾翼は0揚力になり、ロスミニマムの飛行ができる」です。
これを読んで昔のKFC通信に重心位置がうんと前のハンドランチグライダーの記事が乗っていたのを思い出しました。読んだのが紙飛行機に熱中していたころで覚えていたのです。私がKFC通信を購読したのは1979年から1983年まで(従って小池さんの論文は読んでいません)、幸いなことに79年No.1にそのグライダーの記事が載っていました。更に驚いたのはno.2に重心位置30%前後のF1Bの記事がありました。芝地正履さんの「理想的上昇パターンの追求(MMT理論について)」です。主翼と尾翼の揚力バランスか崩れるのを回避する方法として重心位置30%前後が提案されています。No.4には高田富蔵さんの30%F1Bの追試記事もありました。
この二つから確信を持って重心位置を前進させました。

なお両者の理論立てはまったく違っていながら結論は一致しています。理論については私はSimonsさん支持ですが、それについては別投稿で。芝地さんの理論付けに不満があって今まで紹介を控えていました。