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ゴム動力ヘリコプター ―青空のクリオネ― 投稿者:松本@GPF 投稿日: 7月 5日(水)22時52分59秒    編集済

何人かの人に流氷のしたのクリオネに似ているといわれました。別の人は登り龍にていると。但し登り龍は調整困難なバレルロール形の上昇の場合です。

1mmスチレンペーパを使って色々の平面形の翼を作ってみましたが大抵のものは良く上昇します。
設計の要点は
1.ゴム動力ヘリコプターのプロペラ推進軸の延長線がスチレン翼面を通過するのが最も望ましいが、制作上それが困難な場合は極力それに近づける。翼面が推進軸から大きく外れていると抵抗負荷が不均衡になり、それが振動の原因になって獲得高度が大きく損なわれます。通常のライトプレーンなどとは逆に翼面は胴体と動力ゴムの間に置くのがいいでしょう。プラスチック製プロペラハンガー(コメタル)を使う場合はダウンスラストの過大なものは望ましくありません。一方多少のサイドスラストは支障がありません。
2.写真の翼で左上の3枚と中央の長方形が一番調整が楽でした。前後非対称のものは前後を逆転しても重心さえ再調整すればちゃんと直線上昇します。横長で翼端寄りの翼面積が大きい下の4枚は重心を前進させてもバレルロール(樽の内側にへばりついた様な旋回)が中々とれず、調整に苦労しました。横長は左右の不均衡が発生しやすい様で避けた方がいいでしょう。
3.写真の大きさの翼は15cmのプロペラと3.2mm2条のゴムに対して毎秒1回前後のロールで過大な回転抵抗を発生しているとは考えられず、丁度いいサイズの様です。

垂直上昇調整のポイントは
1.尻振りや蛇行などダッチロール気味のときは主翼の重心位置を前進(翼を後退または機首に重り)
2.上昇の途中で垂直上昇の進路からそれて墜落に向かうスパイラルダイブ気味のときは主翼の重心位置を後退(翼を前進または機尾に重り)
3.ダウンスラストが過大で振動がとれない場合はスラスト軸を修正する。

調整済みの重心位置はどの翼でも平均翼弦で測れば翼の先端から0−25%位置でした。
諸元一覧をhttp://www.ll.em-net.ne.jp/~m-m/copter/specs.htmに掲載しました。

調整済みフル巻きの上昇を真下から見ていると視力1.0二人では見失うことが何度かありました。ゴムを1グラムに減らし1グラム強のダミーロードをつけて離れたところから観察してもらい40m以上の高度でしたから、80m上昇は確実でしょう。