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リューブリカント(潤滑剤、液)
(06-04-04, 22-09-27)

動力ゴムには潤滑剤をたっぷり付けて使いましょう。ゴムを巻くとき、潤滑剤が付いてないとゴムが互いに擦りあい、特定の部分に無理がかかることがあり、その部分のために最大巻き数が制限されたり、またゴムの傷みを早めたりします。
潤滑剤としては、昔はひまし油や、グリセリンと薬用石鹸を混ぜたものが使われていた様ですが、現在の主流はシリコーンオイルです。シリコーンとシリコンとは関連はありますが別物です。混同している人が多いのですが注意しましょう。
リューブリカントに使うシリコーンオイルは高粘度のものが良いとされています。ゴムを限界まで巻けばゴムとゴムとは強く押し合い、粘性が低いとゴムの間のオイルが押し出されてしまい、潤滑の効果が失われるのでしょう。製品では番号が大きいほど高粘度です。

・潤滑液をゴムに塗るときは、スーパーマーケットにロールで置いてあるポリ袋に結んだゴムと潤滑液を入れてよくもみます。
・スプレー式のシリコーンオイルもありますが、あれはゴム束の内部までシリコーンオイルが回らないので感心しません。
・ライトプレーンではゴムが露出しており、土が乾いたところに着地すると泥汚れがひどく、これは次に巻いたときゴムを傷めることにもなります。この対策として、乳化したシリコーンオイル(例えば自動車用品のクレポリメート)は潤滑性がありながらべたつかないでのでゴムを汚しません。但し、蒸発が早いので頻繁に付ける必要があります。

クレポリメートや類似品は室内機でも使われています。滑りやすいリューブリカントが体育館の床に付着するのは大変危険だからです。

手に付いたシリコーンオイルは石鹸で洗っても中々落ちません。
ウェットティシューで拭くとよく落ちます。含まれているアルコールの効き目でしょう。これはゴムに着けたシリコーンオイルも同様です。ゴムを結び直すときなど、除去する必要がありますが、ウェットティシューが有効です。(泥にこすり付ける手もありますが。)

シリコンとシリコーン
シリコン(Si)は半導体の材料としておなじみの物質ですが、シリコーンはシリコンSiと酸素Oの結合Si-Oの重合体、つまりSi-Oが沢山くっ付いたものです。その重合の程度(鎖の長さ)や形態(鎖状や網状など)により色々の製品があります。潤滑油として使われるシリコーンオイルは粘度の低いもの、高いものがあり、鎖が長いと粘度があがるようです。他にもシリコンパテ(DTタイマーに使われるSilly Puttyなど)、防水に使うシリコーンシーラント、シリコーンゴムも仲間です。