10段階調整法 (Trimming...The Ten Step Method) (06-10-16)

NFFSの機関誌、Free Flight - The NFFS Digestの1999年4月号の記事からです。いくつかのクラブ誌からの転載で発案者は不明です。

トリム、つまり調整といっていますが対象はスケール機で触れている範囲も主として滑空調整ですが、空転プロペラのライトプレーンでも使えます。全機抵抗が増加しても最適滑空の重心位置は変わらないことを前提としていますが、この前提はほぼ正確でしょう−厳密には少しずれる。実際にやってみると滑空テストは非常にやり易くなります。
以下要約(+補足)です。

1 重心位置を主翼前縁から何%かを一応決める。
2 プロペラとゴムは外し、機首に重りをつけて規定の位置に重心をもってくる。(重りの重量をプロペラとゴムの合計重量にしておけば8が保障できる。この場合の重りの位置は機首より後。)
3 滑空テスト。普通は室内で可能でしょう。定常滑空速度で行うこと。
4 水平尾翼の取り付け角を調整しながら、一番良い滑空をさがす。
5 安定度をチェックする。やや下向きに投げる(ダイブ)とすぐ定常滑空に移行すること、またやや上向きに投げると失速の後、すぐ回復して定常滑空することを確認。
6 5で以下の問題が出たら重心位置を移動して安定度を変更する。ダイブから回復しない(突っ込み気味の)場合は機首に重りを付加し(ライトプレーンでは主翼を後退させ)水平尾翼の後縁を上げる−安定度を上げる。落ち葉のように飛んだり、ダイブからの回復時の頭上げが強すぎる場合は前記の逆を行う−安定度を下げる。3に戻る。 ライトプレーンの場合は、水平尾翼面積の増減による安定度の増減も可能です。
7 最終重心位置に印をつける。この位置は今後変えない。
8 2で付加した重りを除去してプロペラとゴムを装着する。重心位置は変わらないはず。
9 ゴム巻き飛行
10 スラストラインの調整