ロイヤルハワイアン滞在記

(2000年8月)


4.プール&ビーチ

 座席の数

プールサイドの座席は、パラソル付37席(1席にサマーベッド2台とイス1脚とテーブル)、その他にパラソルなしのビーチベッドが15台。また、ロープで区切られたプライベートビーチになっている部分の座席は、すべてパラソル付で31席(1席にサマーベッド2台と小さなテーブル)だった。

プライベートビーチの席は、来るたびに設備が変わっている。93年と94年は布と木のイスでお尻が砂と同じ高さのものだったが、96年は同様ながらもお尻が砂よりも10センチくらい上に来るタイプに変わり、そして前回の98年と今回の00年はプールサイドと同じビーチベッド。ビーチの席は、だんだん寝心地が進化してきているようだが、試してみると、やはりプールサイドの方が快適。軽く風が吹いていると、子供が走って巻き上げる砂が飛んできたり、頼りないロープの向こう側はたくさんの海水浴客と通行客がいるので、視線が気になって何だか落ち着かない。

 座席の予約席の数と混雑状況

朝、プールやプライベートビーチに一番乗りすると、どこが予約席になっているかが分かる。予約席にはタオルが置かれているからだ。プールサイドに3日連続して一番乗りして数えると、予約席の数は、14、23、13だった。23席が予約席の日は、非予約席は14席しか残っていなかったので、午前10時半くらいにはパラソル付の席は満席となってしまった。しかしそれ以外の席は、正午近くまでパラソル付の席の空席があった。それから15時くらいまでは、ほとんどパラソル付の席の空席はなかった。パラソルなしのビーチベッドは、いつも半分か1/3くらいは空いていた。

プライベートビーチの方は、朝早くから来ている客が多く、一番乗りできたのは1日だけ。その日は、19席が予約席だった。プールサイドと同様に、正午あたりから15時くらいまではずっと満席のように見えた。

 座席の予約方法

前回訪れた98年の時点で、テーブルに置かれた小さなプレートにより座席の予約が明文化され、「知る人ぞ知る」というサービスではなくなった。今回も同様のプレートがあったので、プールサイドのタオル係員のブースに聞きに行くと、座席予約システムは98年と同様で、翌日の座席を予約でき、その受付は15時から、とのこと。

この「15時から」というところに、よく考えると、工夫がある。なぜなら、15時というのは、プール常駐モードの宿泊客の大半がプールサイドにいる時間だからだ。これまでの観察によると、ロイヤルハワイアンのプール常駐客にも何種類かあって、わが家のように早めに出てきて昼食もプールサイドで食べて夕方までいるというべったり型(客層は多彩)のほか、やや遅めに出てきて夕方までいる出遅れ型(楽しく夜更かしできそうな若いカップルに多い)、早めに出てきて早めに引き上げる早め型(小さな子連れに多い)、昼食時に2時間くらいいなくなるゆったり昼食型(中高年カップルに多い)などがいる。そのすべてが揃うのが、15時ころなのだ。早め型は3時過ぎから引き上げを開始するし、ゆったり昼食型も3時にはプールに戻っている。

15時はプール常駐客ばかりの時間でもある。軽く30分か1時間だけプールで過ごそうという宿泊客(日本人に多い)は、たいてい16時前後に現れる。朝からどこかに外出して、早めにホテルに戻ってくるとすると、このくらいの時間になるのだろう。

以上のように考えると、「受付は15時から」という設定には、プール常駐客を大切にしようというホテルの姿勢が感じられる。プール常駐客にはリピーターが多い(何度もロイヤルハワイアンに行っていると、自然とプール常駐モードに突入する)だろうから、ホテルとしてもよく気を使っているに違いない。

わが家は毎日15時になると、さっそく予約の手続きをした。「親子3人」と言うと、2席(ビーチベッド4台)を割り当ててくれたので、たいへんゆったりと過ごすことができた。場所はいつものお気に入りの、プールサイド最前列で、プールサイドカフェに一番近い日当たりのいい席。恐い顔の黒人の係員は、プールサイドの予約客については場所と顔と名前を覚えてくれているようで、「明日の予約をしたい」と言うと、「今日と同じ席でいいか、ミスターNORITAKE?」と聞いてくれるので、「シュアー」と答えるだけで手続き完了。実に楽ちんだった。このあたりにも、ロイヤルハワイアンの従業員のホスピタリティを感じる。このようなサービスを受けると、「また次もロイヤルハワイアンだな」と思ってしまう。プールで過ごす最後の日、恐い顔に10ドルのチップを渡してきた。

また、1日だけ、15時に予約できない日があった。正午ころに「今日はこの後観光に出かけるが、今、明日の予約ができないか」と聞いたら「あんたは毎日プールに来ている、OKだ」と予約を受けてくれた。

なお、以前のような1週間毎日という予約はできない。座席が予約で一杯になってしまうならば、滞在期間の短い宿泊客でも予約を入れやすい(前からいる客が座席を独占するようなことはない)ように、長期予約を受けなくするということは考えられるが、ロイヤルハワイアンの場合、座席の数にゆとりがある(宿泊客の数と座席の数のバランスがいい)ので、滅多なことにはそのような事態にはならない。そのためこのルールは、短期滞在客向けのサービス向上を目的とはしていない。

おそらく、毎日予約シート(座席表)を1枚ずつ作成していくというシステムの方が、ミスがなくて管理しやすいからだからと思う。以前の座席シートは、1週間とか2週間連続した予約と1日のみの予約が渾然一体となって、かなり見づらい状況だった。

そのほか、「座席を長時間以上空けておくと、空席として次の客に提供する」というルールも新設された。しかし、ゆったり昼食型の客の席は、2時間不在でもそのままだったので、単なる警告かもしれない。あるいはゆったり昼食型の客は、係員にその旨伝えてから席を空けているのかも。ちゃんと申し出れば、このホテルのことだし、席を失うことはないはずだ。あるいは、タオルを片づけず、使っているのか使い終わったのか分からない状況で帰ってしまう客がたまにいるので、そのような席を速やかに次の客に提供するためのルールかもしれない。

 客層

プールサイドにいる日本人が、以前よりも多い。プールサイドカフェのアートが「宿泊客としても、日本人が増えているように感じる。本当に日本は不況なのか?」と聞いてきた。「たぶん不況だと思うが、ラッキーにも私は個人的には不況ではない。人によって不況だったり、不況でなかったりするのだろう」と答えておいた。

しかし、プールサイド常駐モードの人種は、ほとんどが白人で、アジア系や中南米系はごく少数。この点は昔から変わらない。

 プールのルール

見ている限り、浮き輪やマットを使っていても、注意されなくなった、ルールがゆるくなったかもしれない。掲示されているルールでは、腕輪と背中浮き具などに限定されている。しかし飛び込みは相変わらず禁止で、係員に注意されていた。

 その他のサービス

昼におしぼりサービスが毎日あった。前回(98年)あった平日昼下がりのパイナップルのサービスは、今回はなかった。

 プールサイドカフェ

メニューが来るたびにすこしずつ変わっている。今回はキッズメニューがなくなっていた。だんだん進化してきたアイスコーヒーは、ついに日本の味とほとんど同じレベルにまで達した。フルーツボウル(フルーツの盛り合わせ)は、メニューの種類が減り、3種だけになってしまい、少々寂しかった。サンドイッチやホットドッグのつけあわせのフライドポテトがとても美味しくなり、これだけ頼んでいる白人も少なくなかった。

前回まで、ウェイトレスはプールサイドとプライベートビーチの両方を回り注文を取ってくるので、常時2名、忙しい時間帯は3名いたが、今回は常時1名だった。これではすべては回れないので、巡回はプライベートビーチが主体のようで、プールサイドにはほとんど来なかった。

朝の無料コーヒーサービスは今まで通りで、6時から9時半まで。毎朝おいしくいただいた。もらいに来ているのは白人ばかりで、1回もアジア系や中南米系の客を見かけなかった。なぜだろうか。

雑談相手のARTは、今まで通りに月曜と火曜が休み。今回はたった4泊の滞在で、日曜の夕方にチェックインしたので、会えたのは水曜の1日だけ。安い電卓とムスメが作った折り紙をプレゼントしたら、お返しにパンの盛りあわせとアイスティーをくれた。この日はカミさんのアイスティーと私のアイスコーヒーが無制限無料サービスに。夕方、カミさんがピンクパレスというカクテルを頼んだ時は、値段も高いしそれまで何杯もソフトドリンクを飲んでいるので、「これは払うよ」と言ったら、「じゃあ、サービスするよ」と、アルコールをがばがば入れてくれた。おかげでカミさんは、したたかに酔っぱらって、夕メシに外食した時も「何だかふらふらする」と言っていた。
参考資料:プールサイドカフェのメニュー(292KBのJPEG画像)

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