ニュース・活動報告

【新宿駅痴漢冤罪事件】から11年

被害者原田信助さんの魂と共に ―母からのメッセージ―

 2009年12月10日深夜、原田信助さん(当時25歳)はJR新宿駅で突然、女性のお腹を触ったとして複数の男性から暴行を受け、警察から全く身に覚えのない痴漢容疑で取り調べを受けたその直後、自ら命を絶ちました【新宿駅痴漢冤罪事件】。

 その後警察は,亡くなった信助さんを痴漢の被疑者として書類送検し,被疑者死亡で不起訴として処理してしまいました。母親の原田尚美さんは、「息子の身に何が起きたのか」「なぜ息子は死ななければならなかったのか」、真実を明らかにするよう東京都(警視庁)に求め、法廷で訴えてきましたが、一度の検証もされることなく、「痴漢被害者と名乗る女性」も「暴行した男性たち」の証言も聞くことなく、3年前に「最高裁上告不受理」という形で終わらざるを得ませんでした。
 (当会HP 公正な裁判に向けての要望書(67KB) 参考)

 11回目の命日である12月11日、銀杏の落ち葉舞う坂道を、トルコ桔梗と信助さんが好きだったカスミソウの花束を抱えて歩いてくる、母・原田尚美さんの姿がありました。自身の仕事上、新型コロナウイルス対策に最善の注意を払いながら日々の生活を過ごしているため、今はお墓参りも儘なりませんが、墓前で手を合わせる尚美さんのか細い姿には、息子の魂と共に生きる母の強い愛情と覚悟がありました。

 法廷に立った8年間の悔しさは、3年経った今も尚美さんを苦しめていることでしょう。
 今からでも遅くありません。真実を知っている方は、どうか母親にその時のことを知らせてください。少しでも力を、希望を与えてください。


(写真:原田尚美さん)

 命日前日に、尚美さんがご自身のブログに綴られた思いを、当会からもご紹介させていただきます。

2020年 12月 10日
原田です。

皆様から沢山の励ましのお言葉を頂き、感謝しています。
御支援下さる皆様、いつも有難うございます。

息子が急逝して、4017日が過ぎようとしています。
明日は、息子の十一回目の祥月命日となります。

2017年11月17日に、最高裁で上告不受理決定されてから三年過ぎましたが、
【原田信助さんの国賠を支援する会】のHPを継続して下さる方、毎年、祥月命日にご一緒にお参り下さる方、お花をお届け下さる方、有り難く感謝しています。

「継続は力なり」は、息子が好きだった言葉です。

これからも目撃者探しを続けていきますので、目撃された方、何か情報をお持ちの方、
どうぞお知らせ下さい。

【原田尚美さんのブログ http://harada1210.exblog.jp/ より抜粋】

2020年12月12日掲載


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