18cmプラスチック空転プロペラのピッチ (06-10-23)

プロペラピッチの簡易測定方法により手持ちプロペラのピッチを測定しました。
ツバメ製の黄緑色のプロペラのP/Dは1.2前後でダイヤ印やユニオンの0.9前後に比べて非常に大きい事がわかります。この大きいP/Dがその軽量と相まってツバメプロペラの高性能の原因と思われます。

写真は測定した18cmプロペラと測定の小道具です。
プロペラは一番右のベントムを除き上方を平置きにしています。下方の幅の見え方でプロペラの捩れ具合の差が良くわかります。捩れが小さいほどピッチは大きいので、黄緑のツバメがピッチ大、灰色が中、青いダイヤとユニオンが小なのがわかります。


測定結果(上の写真の順に記入)

サンプル 75%平均測定角 平均ピッチ角 75%平均P/D 75%測定角 ピッチ角 P/D 50%平均測定角 平均ピッチ角 50%平均P/D
ツバメ18cm1右 53 26.5 1.17 64 26 1.15 68 34 1.06
1左 63 27 1.20
ツバメ18cm2右 52 26 1.15 62 28 1.25
2左 64 26 1.15
ツバメ18cm3右 55 27.5 1.23 62.5 27.5 1.23
3左 63.5 26.5 1.17
灰色18cm 47 23.5 1.02 63 31.5 0.96
ユニオン18cm 42 21 0.90 56 28 0.84
ダイヤ18cm 40 20 0.86 56 28 0.84
ベントム18cm 46 23 1.00

ツバメについては「左右の75%位置のピッチ角の差を測定する方法」と「プロペラ軸と75%位置のピッチ角の差を測定する方法」の二通りでP/Dを測定しました。左右の75%位置のピッチ角の差を測定する方法」の実測値は75%平均測定角、平均ピッチ角=75%平均測定角/2。「プロペラ軸と75%位置のピッチ角の差を測定する方法」の実測値は75%測定角、実際のピッチ角=90度-75%測定角です。P/D=tan(ピッチ角)*0.75*3.14です。この2つの方法により結果はよく一致しているのでこの測定方法は十分に信頼できると考えます。
灰色、ユニオン、ダイヤ、ベントムについては左右の75%位置のピッチ角の差を測定する方法」のみを行いました。
50%位置についてもP/Dを測定してみました。国産のプラスチックプロペラは一定ピッチと言われてきましたが必ずしもそうではないらしいことがわかります。

ツバメ、灰色、ベントムは何れもOS-18の刻印があり元々は同じメーカーの鋳型を使っていると思われます。シャフト孔径が1.5mmなのも同じです。但し、写真の通りラッチの部分の形が明らかに違っており、別の鋳型です。灰色とベントムは同形です。

なお、プラスチックプロペラについては清水和夫さんによる詳細な測定データがCFFC NEWSの2006年1-2月号に発表されています。そのデータとの比較は別途報告します。

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