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簡単な機構でスムーズな空転(06−03−29

プロペラシャフトの中間部にワッシャーを半田付けしてゴムの張力を受け止め、プロペラの空転をスムーズにする方法は従来からありましたが、ここに紹介する方法は真鍮パイプをプロペラ軸に挿入するだけで同じ効果を発揮するものです。

写真はU型ラッチを使った空転機構のプロペラと普通の爪付の空転プロペラを示しています。プロペラの軸穴の直径は1.5mm、真鍮パイプは1.4mm、内径1.0mmでプロペラシャフトは直径0.9mmにしてスムーズな空転を促します。真鍮パイプの長さはプロペラの回転軸方向の長さ(出っ張りも含めて)より0.5mmほど長くすれば良さそうです。このうす緑色のプロペラのシャフト穴は最初から1.5mmでしたが普通はもっと細いので、ピンバイスなどで穴を大きくする必要があります。プロペラより少し長い真鍮パイプがゴムの張力を支えてくれるためプロペラに殆ど抵抗のない空転が確保できます。

従来の空転機構との効果の差はプロペラの空転速度ではっきり分ります。
普通の爪付の空転プロペラの場合、ゴムを巻き終わってから動力飛行の終了まではプロペラはゴムのトルクだけで支えられていますから、飛行開始までにうっかりプロペラを後におしたり、またプロペラのバランスが悪くて振動したりすると、シャフトの腕?が外れてゴムが空転してしまいます。ゴム掛けの爪の部分を深く整形する、発航まではプロペラをしっかり前に押し出して保持するなどの注意が必要です。U形ラッチを使えばプロペラの空回りの心配は要りません。

このアイデアはアメリカの模型雑誌Flying Modelsの2005年4月号に出ていたもの。同じ記事には他にも有益なアイデアがありましたがそれは別途。