JR中央線の飛び込み事故防止プラン
(PART U)

提案日:2005年5月17日
更新日:2005年5月20日


JR東日本のこれまでの対応

 JR東日本管内の飛び込み事故の傾向

新聞に発表されたJR東日本のコメントから、以下のような傾向があると思われる。

 これまで投入されたJR東日本による防止策

新聞記事データベースによると、JT東日本では飛び込み事故が増え始めた平成5年から検討会による防止策の検討を開始した。そして、事故が多い中央線については、2000年3月から以下のような防止策を投入することとした。 また、1999年12月には、社会福祉法人「いのちの電話」と協力して、電話相談会「いのちをホットライン」を開催した。JR東日本は案内ポスターを駅や電車内に掲示するとともに相談会の場所を提供、「いのちの電話」はカウンセラーを派遣する、という方式。鉄道会社が自殺防止の電話相談に取り組んだ初の事例となった。1週間で約1000本の相談電話がかかり、のべ400人のカウンセラーが対応した。同様の試みは、2000年5月にも5日間開催された。


写真右:ホームの端の部分のミラー(荻窪駅)
写真左上:明るくなったホーム(荻窪駅)
写真左下:ホームの端の部分のフェンス(各駅)
飛び込み自殺の名所であるJR中央線・荻窪駅の4番線ホーム。列車が進入してくる側のホームの端は陸橋の真下になっており、以前はいつも薄暗く、あまり近寄りたくない雰囲気であった。「なるほど、ここが飛び込み自殺志望者に人気があると言われれば、分かる気がする」と思ったものだった。

2005年5月に行ってみると、照明がかなり増強され、しっかりと明るくなっていた。また、「この辺が良さそうだ」と思われる地点には、広告看板の代わりに大きな鏡が設置されていた。さらに荻窪駅だけでなく中央線の各駅には、ホーム両端のフェンス(電車の停止位置より先には行けないようにしており、特に列車進入方向側に向けて守りを固めている)が設置されている。

これらの対策が功を奏したか、2003年には荻窪駅での飛び込み事故はゼロだった。しかし残念ながら2004年には2件発生。9/10は1番線(下り普通)であったが、10/21はまさにこの4番線ホームだった。沿線住民の直感としては、2年に1件だとすると、この地点での飛び込みは以前よりも減っている気がする。しかし、あれやこれやの手を打ったのにゼロにはできていないという点で、JR東日本のこれまでの防止策にはまだまだ検討の余地があると言わざるを得ない。

 これまで指摘されてきた中央線の飛び込み事故多発の原因

JR東日本としては、「JR中央線に集中する理由は、専門家に聞いても良く分からない」としている。そのため、上記の飛び込み事故防止策についても、「どれが効果を上げるかわからない。だが、自殺抑止になりそうなものはすべて試したい(広報)」とのことである。

過去の新聞記事では、以下のような点がその理由として指摘されている。

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