パシフィックパーク(PP)

視察日:2000年8月12日(土)


施設の概要

場所−−−カリフォルニア州サンタモニカ(ロス中心部の西24km)
面積−−−かなり狭い、荒川遊園よりも小規模
開業時期−不明、けっこう古いらしい
営業時間−11時−23時、金曜と土曜は10時−24時30分、季節により変動
入場料−−無料

施設の特徴

観光名所サンタモニカビーチの桟橋の一角にある小規模遊園地。2時間もいれば充分という規模。

ゾーニング

あまりに小さい遊園地なので、ゾーニングは存在しない。

アトラクション&ショー

 アトラクションの種類

ライドアトラクションは12種類。しかしこれには子供向けのミニライドも含まれるので、大人でも楽しめるのは5種類くらい。

 アトラクションの料金

ライドアトラクションは、1〜4チケットに分かれている。1チケットは1.25ドルなので、最も値段の高い4チケットは5ドルになる。ライドチケットを20枚とか30枚まとめ買いすると、2割引になる。これだと、1チケット当たり1ドルちょうどになる。

乗り放題チケットもあり、身長42インチ以上は15ドル、42インチ未満は8ドル。42インチは約107センチで、母子手帳によると5歳でだいたいこの位の身長になる。

 大型アトラクションの内容

人気があったのはウエストコースターという名前のジェットコースター。唯一待ち行列(ただし10名程度)ができていた。敷地をめいっぱいに利用してコースが作られているが、そもそも敷地が狭いので、あっと言う間に終わってしまう。それほど高低差もないので、子供には楽しいが大人には物足りないはず。小学校4年生の娘は気に入って、5回くらい連続で乗っていた。

その他、シードラゴン(スイング型ライド、日本でバイキングとかパイレーツとか呼ばれているタイプ)や観覧車のパシフィック・ホイールが目立っていた。シミュレーションシアターはチケット4枚相当で最も高価だが、まったく人が入っていなかった。

 小型アトラクションの内容

ライドの半分以上は、小学校低学年や幼稚園の子供に向いた小型アトラクション。そのため、子供に乗り放題のチケットを買い与え、自分では乗らずに子供たちの姿を眺めているだけという親が多かった。私もそうした。

ユニークだったのは、フロッグホッパーという、打ち上げ型ライド。日本の遊園地にある打ち上げ型ライドは、加速Gが大きく、上下する際のスピードも速いのでかなり恐怖を味わえるが、ここのは「跳ねるカエル」という名前が示すように、カエルのジャンプ程度の高さまでしか上がらず、さらにそのスピードもいたってマイルドで、幼稚園児でも楽しめる。小4の娘が乗ったら、まわりはもっと小さな子ばかりで、太い足が目立っていた。

このライドにはなんと写真サービスまであった。小さい写真が3ドル、大きな写真が5ドルと、値段もそう高くない。しかし、買っている人はまったくいなかった。売り子のお兄ちゃんも最初からあきらめている雰囲気だった。

 ゲーム

料金別途のゲームが18種類。ステートフェアなどで良く見かける定番ゲームが揃っていた。客同士の競争型ゲームは、なかなか規定の数の客が付かないので、待ち時間がとても長いようだった。

飲食

ファーストフードが何店かあった。

物販

ショップも1軒あったが、おもちゃ売場という感じ。

備考

 来場者層

PPのホームページによると、男女比は56:44、年齢帯別では58%が18歳〜49歳、滞在時間は40%が1〜2時間となっている。また人種別では、ホワイト33%、アフリカンアメリカン22%、アジア太平洋17%、ヒスパニック27%、ネイティブアメリカン2%。

実際に見た感じでも、白人の比率は半分以下、有色人種が過半数という感じだったので、この数字は信頼できると思う。

 桟橋の全容

サンタモニカピアは長さ300mくらいの桟橋で、全体が観光施設となっている。先端部には展望コーナーとレストランがあり、根本から先端部までぶらぶらお散歩するのがお決まり。根本には何軒ものファーストフード店があり、その先は左右の海に向かってベンチが並び、中央部の海に向かって左側がぼこっとふくらんでいてPPがある。

 パフォーマンス

桟橋の中央部付近では、路上パフォーマンスが盛んで、いくつもの人の輪ができていた。日本では見かけないパフォーマンスが多く、なかなか見応えがあったので、いくつかのパフォーマンスにはコインを投げてあげた。

企画のネタとして

観光名所に立地する遊園地なので、内容はお粗末だが、まあまあ人は入っていた。経営的には黒字だろうと思う。また、規模が小さいのに、デザイン計画はしっかりしていて、感心した。パークのロゴや印刷物のセンスは、後楽園遊園地や豊島園よりははるかにいい。

さらに、エデュケーションプログラムまで用意されているようで、驚いた。詳細は不明だが、内容は海洋や生物に関するもので、ジャンルとしてはシーワールドのエデュケーションプログラムと似ている。PPのような最も小型と思われる遊園地でも、教育的プログラムがあるということは、アメリカではすべてのテーマパークや遊園地が教育的プログラムを備えているということかもしれない。

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