2005年12月10日、パリからリヨンにむかう新幹線の窓中で私は初雪を見ました。
沢山の牛の群れ達が「よかっね宏美、お疲れ様・・・」と、静かに話しかけくれる声が聞こえました。
この季節に、緑一色のなだらかな丘陵地に、薄く雲の絨毯が敷きつめられたような雪景色は、心が洗われるような幻想的で清らかなものでした。
紙の特別展は12月31日まででしたが、私の作品は紫の風呂敷に包んで一足早く持ち帰りました。
出品したのは1999年と2000年のパレコレ作品でしたが、 あれから数年後に 、こうして再びフランスの美術館に6ヶ月のロングランで特別展示を示して頂き、この作品は実に運のいい幸せ者です。
フランスの暴動事件の話題の最中に渡仏し父母には心配をかけました。 私は紫の風呂敷を抱きしめながら無事に帰国しました。
帰国した翌日の仙台もまた雪景色。 今年から、私は雪景色が大好きになりました・・・。
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