ハレクラニ滞在記

(1996年12月)


6.観光・買い物

 レンタカーで外出

ジジババにとっては最初で最後のハワイかもしれないし、1回くらいは観光するか、ということで、1日だけレンタカーを借りて外出した。今回は、UAのマイレージプラスの会員向けに送られてきた「安い値段でフルサイズを貸すよ」というクーポン券を使った。借りる前日に、部屋のイエローページで、ナショナルレンタカーのホテル街に近い営業所を探した。電話すると、「クーポンは使える、フルサイズのクルマはある、営業時間は8時から19時まで」ということだった。

地図で調べたら、営業所はアラモアナショッピングセンターの方角で、ハレクラニから1kmくらいの場所。このくらいの距離ならピックアップを頼むまでもないと思って、8時半頃ホテルを出て、トコトコと歩いて行った。途中、美しい公園の脇を通ったり、ヒルトンハワイアンビレッジの入口を眺めたり、飽きなかった。しかし、地番を頼りに探したのだが、営業所(雑居ビルの地下1階)がなかなか見つからず、少しウロウロしてしまった。ハレクラニに戻ると、妻子とジジババはすでに車寄せで待機していて、やる気満々。まずはハナウマ・ベイ経由でノースショアへ行こうと走り出した。

10時頃、ハナウマ・ベイの入口を通過。「水曜日の午前中は清掃でクローズ」ということを知らないのか、それともそれを知っていて早く到着したのか、道路脇に10台以上のクルマが泊まっていた。また、バス停には20人くらいの人(欧米系半分、東洋系半分)が立っていた。バス停の人たちは、ワイキキビーチへ戻る方のバス停に並んでいたので、失敗した人たちであろう。バスが全然来ないのか、バス停から2kmくらいワイキキビーチ側のあたりを、ワイキキビーチ方面へ歩いている元気な日本人女性グループもいた。しかしこの道路、歩道がなく、そしてカーブの連続で、おまけにクルマのスピードは決して低くはないので、これはとても危険な行動だ。ハナウマ・ベイの水曜午前中クローズのことは、どんなガイドブックにも書いてある。大切なハワイでの滞在時間を無駄にしないために、本ぐらいはしっかり読もうということで、同情の余地はない。

そんなこと思っていたら、その先で突如として渋滞。時計で計っていたら、5分で100mくらいしか進まない。前方、1km近く渋滞しているのが見えたので、方針を変更してドールのパイナップル・パビリオンを目指すことにして、さっさとUターンした。混雑するような場所ではないはずだし、工事中の案内は出ていなかったので、原因は事故ではなかろうかと思う。

ハナウマ・ベイからドール・パイナップル・パビリオンまではかなりの距離のはずだが、回りの風景をジジババに説明しているうちに、ストレスなくすんなり到着。ドール・ホイップを食べて、カット・パインも食べて、この2つはいつもの味。売店のコーヒーが特に美味しかったので、豆を買った。ペニーつぶし機(1回50セント)で2枚のペニーをつぶして小さなプレートみたいのを作ったが、出来上がりの美しさは、元のペニーの美しくに大きく左右される。1枚はきれいに輝いていたが、もう1枚はひどい出来だった。

その後、ハレイワを目指した。新しくバイパスができていたようで、いつの間にか古い街並みを通過してしまい、途中でUターン。「古いハレイワ」とかいう看板の通りに行けば、シェーブアイスのマツモトストアのあたりに行けるのであった。ハレイワの街は、車内で寝ている者が多かったため、車窓観光にした。

ホテルへの帰り、アラモアナ・ショッピングセンターに寄って、マカイマーケットで遅目の昼食、そしてスニーカーやクリスマスツリーの電球やその他ガラクタに近いようなものを買いこんだ。

 ポリネシアン・レビュー

夜の観光も1回。シェラトン・プリンセス・カイウラニのディナーショー「ポリネシアン・レビュー」を見た。ハレクラニのコンシェルジュに聞いたら、「ショーとしてはナイスだが、ディナーは食事が美味しくなく、また短時間なので忙しい」とのこと。そこで、カクテルショーを予約してもらった。その場で料金を支払い、バウチャーを発行してもらった。

指定された時刻の30分前に行くと、ウェイティングロビーにはすでに100人くらいの人がいた。先にディナーショーの客が案内され、それからカクテルショーの客は30分以上待たされたので、私たちは1時間くらい待つことになってしまい、退屈した。入場すると、舞台正面中央部はディナーショーのテーブル、その左右がカクテルショーのテーブル。客数の割合は6体4くらいでディナーショーの方が多いくらい。この日は客の入りは余り良くなかったようで、客席は全席は埋まらなかった。そのため、カクテルショーの私たちも、けっこうステージに近い席に案内された。

ディナーはビュッフェスタイル。多数の客(おそらく300人程度)が一斉に入場し一斉に料理を取ろうとするので、ビュッフェ台への行列がとても長く(30人から50人ぐらい)、その光景にはハワイとは思えない寂しさ、貧相さを感じた。料理の中身も、大皿はどんどん運び込まれていたが、全然美味しそうには見えなかった。あれでは、料理を2回取りに行く人はほとんどいなかったと思う。私の数回の経験では、アメリカにおける安いディナーショー(大量観客ぎっしり詰め込み型)における料理サービスは、どこも救いようのないレベルだ。

ショー自体は、ハワイの伝統芸能ショー。静的なシーンと動的なシーンが交互に登場し、ハイライトのファイヤーダンスは見応えがある。英語の前フリや説明がけっこう多く、その都度通訳してジジババカミサンミスメに説明したのだが、私の耳では半分くらいしか聞き取れなくて、英語力のなさを痛感した。語学力のない客にとっては、ハワイの民族衣装の紹介などの静的なシーンでは、やや退屈してしまう。

次の日フリーペーパーを見たら、カクテルショー・ディナーショーともに1人10ドルくらい安くなるクーポンを発見して、少々しまったと思った。しかし、コンシェルジュにアドバイスされなければ、私たちもディナーショーを選んでしまったはず。10ドル引きのディナーショーと定価のカクテルショーを比べると、後者の方がいいと思うので、最善の選択の「10ドル引きのカクテルショー」に次ぐ「定価のカクテルショー」を選ぶことができたので、10ドルはそのアドバイス料だと思えば、納得できる気もした。

 カタマラン(双胴船のヨット)

ワイキキビーチの至る所から出航しているカタマランのヨットに、今回初めて乗ってみた。「客が集まり次第出発」といういい加減なスケジュールなのだろうとずっと思っていたのだが、詳しく聞くと、きちんと出航の時間が決まっている。そこで、あまり待たずに乗れるカタマランを探した。モアナ・サーフライダーの前まで歩き、5艘くらいの船に問い合わせたが、数回待たないと空きがない船ばかり。結局、一番近い、ハレクラニの隣のシェラトン・ワイキキのオフィシャル・カタマランのような緑のセールの船にした。一番待ち時間が短かったのは、他の船よりも料金がやや高かったためと思われる。

この日は乗客が多かったようで、運航はやや遅れ気味、定刻の15分遅れでの出航となった。エンジンを止めて帆走を始めると、予想以上に速く、風が爽快。ダイヤモンドヘッドを目指して沖(ラグーンの外)に出ると急に波が大きくなり、軽くジャンプして大きく水しぶきをあげながらの迫力ある帆走となった。頃合いを見てUターン、すると波を追い越す向きになったためか、急に船の揺れが少なくなった。最後は大きな波を選んで、船で波乗りを3回ほど。滑り出しの微妙な感じや滑走中の強い向かい風、爽快感など、感覚が本物の波乗りとそっくりなので驚いた。

クルーはサービス精神が旺盛で、あれやこれや大声で説明してくれて(簡単な単語ばかりなのであらかた聞き取れた)、すべての乗客グループ(今回は3グループ、15人くらい)に、ダイヤモンドヘッドをバックにしての記念写真シャッター押してあげるサービスを提供していた。さらに、希望者は、双胴の舳先部分に差し渡した網の上に連れて行ってくれた。不安定な網のすぐ下に、後方へすっ飛んでいく水面が見えて、かなりのスピード感でけっこうこわい。

飲物サービスも充実していて、大きなクーラーボックスの中には、缶のソフトドリンクがぎっしり。メニューが豊富で、きっちりと冷えていて、価格も良心的で、好感が持てた。さらにビーチの予約窓口で「ビールは法律上の問題で船内販売はしていないので、飲みたいなら持っておいで」ときちんと説明してくれた点も、大いに評価できる(船上で飲むバドワイザーは、やや緊張して渇いたのどに、まことに美味しかった)。

ということで、多面的に満足できたので、またカタマランに乗りたくなったら、この船にしようと思った。

 買い物

今回もインターナショナル・マーケットプレイスで、Tシャツと短パンを大量に購入。前々回、前回の経験で、安売りのTシャツは洗濯すると首回りがすぐビロビロになることが分かったので、自分たち用には比較的高額なTシャツだけを買った。ジジババが友達におみやげで配る用には、すぐダメになるやつ(6枚20ドルとか、かなり安い)を勧めた。

短パンは、水着用でないやつ(サポーター部分がないタイプ)の蛍光グリーンとか、蛍光ピンクのやつを、わが家は親子3人して愛用している。ゲッコー(ヤモリ)のマークが小さくプリントされている、良く見かける品物である。さらに私だけは、この短パンを、真面目に泳がない海やプールでの水着としても使っている。見えてしまいそうでちょっと危ないが、水から出るとすぐに乾き、ガバガバでゆったりしていて、素材はさらさら感があるので汗をかいてもそれほど不快でないので、ワイキキのプールでお昼寝するためには、これが最高に快適な水着であると思われる。ワイキキで10種類以上の水着を試した経験によると、競泳用のビキニタイプは、真面目に泳ぐならば最もスピードが出るし、美しく日焼けできる(他の水着をきてもおかしくないように焼ける)が、きついので締め付けられる感覚は長時間だと我慢できないものがあり、さらに水着の中だけ汗をかいてしまうような不快感もあって、寝心地としては最低であった。

高額の買い物としては、ババがジジにおねだりして、私もカミさんもババを応援して、ジジひとりを包囲するような形で追い込んで、結局ルイ・ヴィトンの巾着の小さい方を無理やり買ってもらった。6万円くらい。日本語のうまい店員がいて、購入は簡単だった。帰国後、ババのお気に入りバッグとして毎日一生懸命働いているようだが、使い心地については、「ダイコンやネギがうまく入らない、玉ねぎはうまく入る」とのこと。

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