静安定と慣性モーメント(07-12-25)

機体の慣性モーメントは、姿勢の乱れからの回復や動力飛行時の頭上げ傾向などに関して、機体の静安定や動安定との相互関連が非常に重要です。
慣性モーメントと動安定・静安定との関係は回転の運動方程式:
慣性モーメント*角加速度=力のモーメント
であらわされます。飛行機に適用すると力のモーメントは更に分解されて静安定による項と動安定による項に分かれます。
慣性モーメント*角加速度=静安定による復元モーメント−動安定による制動モーメント
です。この式で角加速度は復元などの敏速さの指標です。式から慣性モーメントが小さければ小さい復元モーメントでも十分な復元の角加速度が得られることが分かります。
話の前提になる飛行機の運動の3軸を定義しておきます。

1.ロール軸周りの静安定
上反角増と重心低下のの静安定への影響を評価
2.ロール軸周りの慣性モーメントの計算と総合評価
ライトプレーンモデル機で慣性モーメントを計算し、
安定性の向上には上反角増が有効、重心低下は却って安定度を低下させることを示します。

空力関連の話題いろいろ
ゴム動力模型飛行機ホームページ